ニッチな分野で輝きを放つ鋳鋼業 - 秋木製鋼

 80年以上にわたり鋳鋼品を製造し続ける高い技術力と信頼

能代市にある秋木製鋼様を取材してきました!

工場の外観

長年の技術力と信頼をベースに、鋳鋼素材の生産から組立までの一貫生産体制を築いている企業の魅力に迫ります。

動画紹介

「あきたmonoづくりTOWN」で取り上げられている動画です。

インタビュー

設立経緯と事業概要

経営企画室長の高橋さん

鋳鋼業を中心に、生産から組立まで一貫生産体制
― 設立経緯を教えてください

弊社の前身は、明治時代にあった秋田木材株式会社です。木材加工の設備をつくるために、昭和10(1935)年に製鋼工場が設立し、昭和42(1967)年に『秋木製鋼株式会社』として独立します。

― 業種は、「一般機械器具製造業」と「鋳鋼(ちゅうこう)業」なんですね

事業は鋳鋼業が中心です。弊社は、お客様からの完全受注生産で、加工や組立も含めて自社で行います。例えば、タービンのケーシングなど、高温や高圧力に耐える製品づくりをしています。鋳鋼業者の数は日本で約80社ほどしかなく、設備が特殊で、各社独自のノウハウを持っている企業が多いです

クライアントはほとんど大手企業
― クライアントはどのような企業ですか?

クライアントは大手重電メーカーが多く、世界に輸出できるような会社がほとんどです。世界各地に設置されている発電インフラのほんの一部品ではありますが、それを通じて社会貢献に少しはつながっているのではないかと感じています。

― 御社にしかできないことはありますか?

弊社の製造機械の大きさは、最大5.5メートルです。東北にこのサイズの製造機械を持っている企業は多くありません。タービンのケーシングが5.5メートル級になってきたので、お客様の要望で導入したのがきっかけです。

製造工場には、大型サイズの機械が並ぶ

仕事内容

段取りなど事前準備が仕事の肝!
― 業務は、グループ作業が多いですか?

ひとりで段取りを組んでやれるようになるには、10年はかかります。入社して1年は、先輩の横について見て覚えることがほとんどです。完全受注生産なので、ひとつとして同じ作業はなく、事前の段取りを考える過程がとても大切です。

打ち合わせの様子

若手社員の育成や適する人材像

資格は入社後、研修は基本的にOJT
― 資格が必要な職種はありますか?

基本的には、入社してから必要な資格を取ってもらうようにしています。技術関係では、溶接士や溶接技能者などになりますね。

― 入社後の研修はありますか?

安全についての研修は、外部の企業を通して必ずやっています。そのほかの業務に関することは、特殊な作業が多いので基本的にOJTです

設計図を現場作業員に説明している様子

素直に学ぶ姿勢が大切!
― 御社に適する人材像はありますか?

弊社の事業は、特殊なニッチ分野です。初めてやる仕事がほとんどになると思うので、周りの人から素直に学ぼうとする姿勢がとても大切ですね。弊社は、新卒の方の定着率が高いです。

社会に貢献し、自己の成長につながる
― 御社で働く魅力を教えてください!

橋などのインフラを作れば、「これはオレが作ったんだ」と自信がつきます。弊社が主に製造している火力発電所の製品などは、お客様を通じて世界に販売されており、仕事のやりがいに繋がります。時間がかかりますし、頭も使うので、ひと段落したときに大きな達成感を感じます

最新型の鋳鋼加工マシン操作の様子

部品の仕上げ工程の様子

また、弊社は同族会社ではないので、一般社員でも頑張れば社長になれる会社です。今の社長も、最初は営業や総務からのスタートです。

経営企画室長メッセージ

今の経験は、必ず未来の糧になる
― これから就職活動をする人に向けてメッセージをお願いします!

個人的な意見ですが、どんな経験も必ず未来の糧になります。私は工学部出身という事で入社時は、組立品の外注や取りまとめをしていました。その後、総務と経理部門に異動となったわけですが、やってみてとても楽しかったんです。

松下幸之助さんじゃないですが、運命というものがあるんじゃないですかね。その状況になってみて、やれることをちゃんとやっていれば、点がつながっていくのだと思います経験したことは考える過程でもなんでも役立っていくものです

オフィスの風景。日差しが差し込んで、和やかな雰囲気

秋田という環境で自分なりの楽しみを見つける
― 最後に、秋田で働くためのアドバイスなどありますか?

首都圏に比べて、現代的な娯楽は少ないかもしれません。なので、秋田という環境を使って、自分で楽しみをつくれる人はいいと思いますね。同業他社の知人の方は魚釣りが好きで、奥様が秋田出身というので引っ越されてきました。働く目的は人それぞれだと思いますが、仕事の以外の時間も自分なりの楽しみ方ができると、より豊かな生き方になるのではないでしょうか

― ありがとうございました!

少子化克服を称えた佐竹知事からの表彰状

秋田の自然に囲まれ、仕事以外の時間を楽しむのも豊かな生き方なのかもしれない

編集長・みのりの一言コメント

ニッチな分野で全国の中でも高い技術力を持った中小企業が能代市にあるということに、正直驚きました!

専門的で特殊な分野なので、一人前になるには時間がかかるとは思いますが、ものづくりの喜びや達成感を存分に味わえる仕事だと思います。

会社概要

会社名 秋木製鋼株式会社
代表取締役 相原 文人
設立年 昭和42(1967)年
本社所在地 秋田県能代市能代町字中川原26番地
従業員数 117人(男性111人、女性6人)
業種 一般機械器具製造業、鋳鋼業
若手社員が所属する職種 ・製造工程全般管理
・品質
・技術部門 営業
・総務部門
・機械加工技能工
※機械高技能工に関しては、N旋盤、マシニングセンター等加工業務経験者
ホームページ http://www.akimoku.co.jp
認定 ・中核企業育成集中支援事業(平成22年度)
・秋田県優良中小企業者(平成26年度)
・ISO9001及び14001
企業PR 設立は昭和42(1967)年になりますが、昭和10(1935)年より『秋田木材株式会社』の鋳鋼部門 として創業しており、80年以上にわたり鋳鋼品を製造している会社です。現在は多種多様な機械設備を導入し、鋳鋼素材の生産から 機械加工、組立までの一貫生産体制を構築しております。

本社所在地

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