私の秋田愛は家族愛 「秋田Cheers」 佐藤裕佳さん

秋田cheersの結成

ー突然ですが、裕佳さんはモテモテなんじゃないんですか?

それが、モテたことないんですよ。ずっと地味系だったので。

ー意外ですね!

大学時代に、学園祭実行委員を務めてから、自ら進んで物事を進めていくことの楽しさや、やりがいを感じるようになったんです。本当にそれまでは、どこにでもいるような控えめの女子大生でした。

ー秋田cheersを結成されたのはいつですか?

大学3年生の2015年8月に、相方の理子とたまたま会って話したのがきっかけです。当時は、近況報告とか、彼氏の話とか、将来の結婚や子育ての話とか。そう言った女子大生らしい話をしていましたね。

話の中で、「結婚したら秋田に帰る?」ていう話になったとき、お互いに、子育ては絶対秋田でしたいよねっていうことで盛り上がって。

東京のような都会で、自分が子育てをするイメージがまったく描けなかったんです。同級生の同郷の女の子たちも、みんな結婚したら秋田に帰りたいと言っています。

私の場合は、家族の存在が大きかったんだと思います。父母と兄の4人家族なのですが、本当に絵に描いたように仲がいいんです。まるで、「クレヨンしんちゃん」みたいな(笑)。

 

私はたぶん、「家族と過ごした秋田」が好きなんだと思います。
私が親や兄妹と過ごした「家族の時間」を、私も同じように結婚して子どもを作って、秋田で再現したいです。

秋田は、暮らしてみたら本当に魅力的ですよ。豊かな自然、新鮮な採れたて野菜、地域教育といった環境は、子育てするにも最適です。

秋田をもっと魅力的な場所にして、秋田に住む人が誇りをもてるまちにしたいと思い、活動を始めました。秋田には友達を連れていける場所がないし、私でさえ、「どうせ秋田だし」と心のどこかで思っていたんです。

結成当初

ー何もないところからのスタートで、最初は苦労されたんじゃないんですか?

まずは、2人でどうすべきかを何度も話し合いました。ファミリーレストランで5時間以上話したこともあったくらいです(笑)。

2015年11月、まずはTwitterのアカウントを作成しました。Twitterを更新するだけで最初は満足していのですが、もっと行動を起こさないといけないなと思い、スカイツリーにある秋田物産展を開催していた県庁の方のところへ押しかけて、お店のお手伝いをさせていただきました。

店内のお客樣にアンケートをとって、データをまとめて、店長にフィードバックするというようなマーケティング活動です。

今年2016年のバレンタインデーには、品川にある「あきた美彩館」で、「おばこ」を着て、バレンタインイベントをしました。プレゼントは、秋田のお菓子屋さんにご協力いただいたんです。本当に沢山の方に喜んでいただいて、嬉しかったです。

ー素晴らしい行動力ですね。

秋田cheersの活動も馬鹿にされるんじゃないかと最初は不安でした。
きっと理子がいなければやらなかったとも思います。苦労したことも沢山あったけれど、そんな苦労も含めて楽しいと感じることの方が今となっては大きいですね。

自分たちで提案して実現していく過程は、心底ワクワクします。もちろん不安もありましたけど、押し潰されないように敢えて2人で感じないようにしていました(笑)。

理子はしっかり者で、お姉ちゃんタイプ。私はどちらかと言えば甘えん坊の妹タイプです。

秋田cheersの活動の中でも棲み分けがあって、理子は喋るのが得意なので営業、私はメールでの交渉や文章校正や資料作成という具合です。

ー来年2017年からはどんなお仕事始められんですか?

コンサルティングも請け負うウェブマーケティング会社に勤めます。自分の頭で分析して考えて、実行していくのが好きなんです。

秋田cheersの活動は、今までと同じように自由にはいかなくなると思いますが、できる範囲で続けていきたいです。2017年2月に卒業イベントを企画しているので、ぜひみなさんに来ていただきたいです!

 秋田の未来を変えたい

私は、秋田を「ディズニーランド」みたいにしたいと思っています。ディズニーランドの世界観は多様なテーマが混在しています。住人たちもそれぞれの個性を魅力に変えていて、お互いが多様な個性を認め合っています。そんな調和している世界観が、秋田にもあるといいですね。

秋田の多様な文化、風土、価値観をワクワクに変えていく心持ちで、どこに行ってもそれぞれの良さを感じられる秋田であってほしいと心から思います。

秋田Cheers

進学で秋田を離れた女子大生2人が、大好きな秋田を応援するために奮闘しているユニット。佐藤と保科は由利本荘市出身で、中学・高校 の同級生。2016年2月に東京で秋田を PR するバレンタインイベントを 開催し、成功を収めた。

■Photo
Yoji Mizumura

■Interview&Writing
Minori Watanabe

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