八幡平の頂上近くに鏡沼という丸い沼があります。その沼は、雪解けのときに神様のいたずらとしか思えないすばらしい景色をみせてくれます。その景色が今、まさに見ごろを迎えています。ビジターセンターの田中雅也さんに昨年と一昨年の写真をお送りいただきました。
「ドラゴンアイ」とは、言い得て妙。直径50メートルぐらいの沼の真ん中3分の2ぐらいはまだ雪で覆われていて、真っ白な島のように盛り上がり、その真ん中にくぼみがあり、まるで瞳孔のよう。そして白い島の周辺の白目にあたる部分の水面が、不思議なほど鮮やかな緑がかったブルーに輝くのです。沼の底が白く凍っているためだそうです。
共同通信は、動画でドラゴンアイのニュースを配信していました。
ビジターセンターの田中雅也さんによると、今年のドラゴンアイは沼の真ん中にできず、ちょっと寄り目だそうです。それに真ん中の瞳孔もないみたい。
青い空が映り込むとますます竜の目らしい輝きが増します。晴れた日がいいと思っていましたが、星空の下で見るのがいいという人もいるそうです。闇の中で月の光を受けたドラゴンアイ、さぞすごみのある美しさでしょう。それを聞いて急に夜に行ってみたくなりました。
鏡沼の場所を地図で示したかったので、「ヤマレコ」のサイトで見つけた6月3日にドラゴンアイを見てきたばかりのmatayannさんの山行記録から地図をお借りしました。
matayannさんの山行記録のリンクはこちらです。とても参考になりました。
田中さんによると、見返峠からは歩いて10分ぐらいだそうです!近い。ただ、残雪の上を歩くところもあるので雪にズボっとはまってしまった時のためにスパッツがあったほうがいいようです。むしろ長靴のほうがよいかもしれません。
八幡平ビジターセンターは毎日、現地情報をブログやFacebookで発信しています。ガイドをしてくれたり、いろいろイベントも企画しています。行く前には要チェックです。
ドラゴンアイはすぐ見終わってしまうので、ほかに何かないかな、という人には小坂町のアカシア祭りなどはどうでしょうか?町は今、アカシア(正確にはニセアカシア)の甘い香りであふれているそうですよ。9日と10日の2日間です。 グーグルマップでは八幡平山頂から60キロメートル。まあ、遠いとも近いともいえない微妙な距離ですね。(笑)
そうそう。アカシアの話をして思い出しましたが、八幡平ビジターセンターによると、今年は、コバイケイソウの花芽がたくさんついているので花盛りのころが楽しみだそうです。来週末あたりがピークだそうです。
(2018年6月7日)
▼文:竹内カンナ