みんなが「えがお」で働ける理由 社会福祉法人 平鹿悠真会

横手市平鹿町の広々とした田園風景のなかにたたずむ「特別養護老人ホーム悠西苑」を運営するのは、社会福祉法人 平鹿悠真会。今回は悠西苑の施設長 辻󠄀田誠さんと、入社3年目の佐藤舞子さんにお話を伺ってきました!

一人ひとりの尊厳を大切に

悠西苑は平成26年4月に開所した比較的新しいユニット型の施設で、入居者ができるだけ入居前と同じ様な暮らしぶりを継続できる様に支援しています。

ユニット型(ユニットケア)とは、入居者一人ひとりに「尊厳のある個別ケア」を目指した介護の手法のこと。具体的には10人程度の少人数のグループを1つのユニットとして、常に同じメンバーで生活をし、決まったスタッフがケアに当たります。悠西苑では、ご飯やお風呂の時間を入居者が自分で決めることができる上、トイレにも行きたいときに連れて行ってもらえるそうです。

ユニットはひとつの町となっています

悠西苑は4ユニットに40名が入居しており、それぞれ個室で暮らしています。暮らしの継続という観点から、お部屋はおうちユニットは町とみなされます。そのため、4つのユニットには「大槻町」、「桜み町」、「わき水町」、「稲穂町」と悠西苑がある浅舞地区にゆかりのあるものを思い起こさせる名前が付けられています。

家庭的な雰囲気で入居前とあまり変わりのない生活ができる。それが悠西苑の特徴です。

「えがお」で働ける職場

介護職員の佐藤舞子さんは、地元の高校から長野県の短大に進学し、国際コミュニケーションを学び、将来はNGO(非政府組織)などに参加して海外で支援活動をしたいと考えていました。しかし、ちょうどその頃、佐藤さんの祖父が介護施設に入所しました。祖父を一生懸命に支援する介護職員を見て、「祖父のため、家族のために、自分もなにかできないか」と感じ、介護への道へ進むことを決めました。

入社3年目の介護職員 佐藤舞子さん(横手市出身)

「祖父は残念ながら亡くなってしまいましたが、人のために働く今の仕事にやりがいを感じています」と佐藤さん。入居者から「ありがとう」と笑顔で感謝される瞬間をとても嬉しく感じているようです。

数ある介護施設の中で、佐藤さんが悠西苑を選んだ理由は「職場の雰囲気」にありました。県内の施設をいくつか見学しましたが、悠西苑の職員はとりわけ明るく、笑顔で働いていると感じました。

悠西苑は「へへと笑い ははと笑い もいっきり楽しい一日を」から取った「えがお」を施設の理念にしています。佐藤さん自身も毎日楽しく働けていると笑顔で話されました。

休暇制度も充実しています」と佐藤さん。事前に申請すれば、希望する日に休みを取得でき、介護業界ではなかなか取れないと言われている連休も取得可能です。有給休暇もフルに消化することができ、遠出の予定も立てやすいと佐藤さんは話してくれました。

「将来はケアマネジャー資格取得が目標で、周りの職員にも気配りできる人になりたいです」と佐藤さん

働きやすい環境は人間関係から

施設長 辻󠄀田誠 さん

「この施設の職員は多くはありません。なので一人ひとりへ配慮を怠らないようにしています」(施設長 辻󠄀田誠さん)

施設の職員数は男性10名、女性29名。女性の16人が介護士の資格を保有し、看護師も4名と、多くの資格取得者が働いています。

施設内を見学させていただいたところ、施設理念にもあるように、職員たちが「えがお」で働いている様子がうかがえました。

理事長の西成忍さんや辻󠄀田施設長が、「職員たちが働きやすい環境でないといいケアができない」という考えで職場環境の整備に熱心に取り組んできたことも職員たちが楽しく働けている理由です。

いくら福利厚生や休暇制度を充実させても、結局のところ、人間関係が職員のモチベーションに影響し、パフォーマンスを左右します。そのため、同施設では人によって接し方を変えない、人の役に立ちたいと思う人を積極的に採用しています。また、職員たちが働きやすい環境にするためアンケートを実施し、問題点や改善すべき点を抽出するよう取り組んでいます。

悠西苑のホームページには、「働きやすい職場づくり」、「女性活躍・両立支援」、「人財育成」といった項目が並び、広範な取り組みを行い、職員の育成を支援していることが分かります。

女性が輝く社会づくりに貢献したとして内閣府から表彰されました

「育児という家庭での責任を果たしながら働き続けていきたい」という意欲のある人を支援するため、子育て支援制度も充実しています。2018年度には「子育てサポート企業」として厚生労働大臣から、「次世代認定マーク(愛称:くるみん)」を取得しています。

ケアマネジャーなどの資格取得にかかる支援制度も整っているほか、新入職員への6カ月後の面談など、個別の職員に配慮する制度も充実しています。2020年度からは同施設で介護福祉士の実務者研修が実施される予定で、職員は効率良く研修を受けることができます。

また、同施設では育児の問題や不安を解決するために不定期で「子育て懇談会」が実施されています。これには希望する職員が参加でき、テーマは定めずに話し合い、どんな悩みも打ち明け解決できる場として役立っています。

募集する人材

現在、平鹿悠真会は、介護職員を募集しています。新卒、未経験者のほか、中途採用にも積極的で、こちらは即戦力を意識した採用となっています。

インターンシップ(見学)を随時受け付けており、1~5日まで希望する期間を指定することが可能です。同施設への就職・転職を考えているならぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

「介護を通して人の役に立ちたいと考えている人に応募してもらいたいと思っています。私たちはそんな人たちをバックアップし、一緒に働きたいと思っています」(辻󠄀田施設長)

◆平鹿悠真会の公式ホームページ

◆秋田県就活情報サイト KocchAke!

取材・文:じゃんご https://dochaku.com/