設立35周年を迎える『あきたタウン情報』に雑誌の良さを聞いてきた!

秋田県の情報誌、『あきたタウン情報』。若者をターゲットに、グルメ、レジャー、エンタメなどをさまざまな切り口で紹介している月刊誌です。コンセプトは、「秋田の楽しいコト、みつけよう!」。発行部数は毎月25,000部で、県内の書店やコンビニなどで販売されています。

創刊は1987年。県内で最大規模の発行部数を誇るタウン誌です

今年で創刊から35年になる『あきたタウン情報』を発行し続けている、秋田市の株式会社あきたタウン情報を取材してきました!

同社の北嶋暢哉社長和賀美輝子編集長には会社の特徴や将来のビジョンを取材し、入社1年目の沓澤雄翔さん(営業部)には業務内容や仕事のやりがいを取材しました。

あきたタウン情報はどんな会社?

北嶋社長が就任したのはおよそ7年前。それまでは中学校の教師をしていました。関連会社に不動産仲介業の「秋田住宅流通センター」、人材派遣・紹介業の「秋田ピーシーエー」、ウェブマーケティングの「秋田ウェブコンテンツ」、住宅流通センターの保証業務や経理を手掛ける「あきたマネジメントサポート」があります。

株式会社あきたタウン情報 北嶋 暢哉(きたじま のぶや) 社長

― 北嶋さんが就任して感じた、会社の印象を教えてください。

北嶋社長:思いやりを大切にしていて、人との繋がりを大切にしている会社だなと感じました。社員たちが楽しそうに取材をしに行く姿も印象的でしたね。秋田県内をたくさん取材しているので、たまたま行ったお店で、「以前に取材してくれた方は元気ですか?」と声をかけられることも多いです。

― どんなことをしている会社ですか?

北嶋社長:この会社は『あきたタウン情報』を毎月発行しているだけでなく、秋田県内の高校2年生に向けて、活躍している地元企業の魅力を紹介する就職応援本『COURSE 秋田』なども発行しています。もともと教員だったこともあり、子供たちに秋田の魅力的な会社をもっと知ってもらいたくて作りました。

事業は、「定期刊行物の発行」、「メディア・出版事業」、「セールスプロモーション事業」に分けられる

秋田県の高校2年生に配布している『COURSE 秋田』。職場の雰囲気が見える豊富な写真や先輩社員のメッセージなどで、わかりやすく誌面を展開する

和賀 美輝子(わが みきこ)編集長にもお話を伺いました!

― 加盟団体の「株式会社全国タウン情報ネットワーク」とは?

和賀編集長:全国のタウン誌を盛り上げるために、ネットワークを生かした情報共有や社員研修を行う会社です。各都道府県から1社が加盟していて、秋田県では弊社が加盟しています。年に数回は東京で研修などが行われますが、最近はZOOMを活用して実施されています。

― ほかにどんな研修がありますか?

北嶋社長:新卒で入社した方にはマナー研修を行います。外部講師を依頼して研修を行うこともあります。中途採用者には、ブランディング研修を行うこともあります。

中途採用で入社した沓澤雄翔さん

2021年に入社、営業部に配属された沓澤さん。『あきたタウン情報』に掲載されていた採用情報を見て応募したそうです。

― 入社のきっかけは?

沓澤さん:ずっと営業をやってみたいと思っていました。高校卒業後、工場の作業員として9年間勤務していましたが、どうしても作業員から営業になることは難しくて・・・。どうしようかと悩んでいた頃、結婚して子供が生まれて、「新しいことを始めるなら今が最後のチャンスかもしれない」と思うようになりました。妻からの「自分の好きなことやっていいよ」という言葉にも後押しされて、転職を決意しました。

― 沓澤さんの業務内容を教えてください

沓澤さん:『あきたタウン情報』をはじめとする刊行物への県内企業の広告出稿をサポートしています。広告内容のみならず、デザインなどもクライアントと一緒に考え、形にしていきます。手が空いている時は先輩と一緒に営業まわりをして、顔と名前を覚えてもらえるよう頑張っています。

2021年に入社したメンバーは4人。フレッシュでコミュニケーションが活発な職場でした!

 

― 1日のスケジュールは?

沓澤さん:営業部はスケジュールが流動的なので、定時に出社することもあれば、営業先へ直行することもあります。新人といえども、1日のスケジュールは自分で組み立てています。『あきたタウン情報』は毎月締め切りがあるので忙しい日もありますが、やりがいも感じています!

― 前の仕事と業種が全然違いますが、不安はありませんでしたか?

沓澤さん:営業は未経験なので割り切っています。わからないことがあったら、「わかりません」と素直に伝えて、先輩から教えてもらいます。県内のいろんな業種の方とお会いするので、少し不安もありますが刺激的でもあります。

― 今後どのように成長していきたいですか?

沓澤さん:「どう宣伝すれば売り上げが伸びるだろう?」と困っている会社から頼られる人間になりたいです。「沓澤に頼めば面白い案を持ってきてくれるんじゃないか?」というように、頼れる営業マンを目指しています!

「感謝の心」や「思いやり」を大切に

『あきたタウン情報』では新事業がスタートする時や、社員が産休・育休を取得する際に求人募集が行われます。取材日(2022年1月)には募集していませんでしたが、気になる方は採用サイト(公式HP)から確認してみましょう。

― 社員にはどのようなことを期待していますか?

北嶋社長:「感謝の心」や「思いやり」を大切にしている会社です。なので、人と接することが好きとか、コミュニケーションをとることが好きな人がこの仕事に向いていると感じます。お世話好き、といえば言い過ぎかもしれませんが、それくらいのほうがちょうどいいぐらい。営業部だとお客様と接する機会が多いので、第一印象も良くなきゃいけません。

和賀編集長:この会社では、人の話を聞く力が求められます。「営業部(広告出稿のサポート・提案)」、「編集部(取材・記事制作など)」、それぞれ何を求められているのか、どんなことを掲載してほしいのかという、意図をくみ取る力も必要だと感じています。

和賀編集長:例えば取材をする際、私たちは相手のお話を聞きながら、「ここはどうなってるんだろう?」と疑問点を見つけて質問を繰り返していきます。これは、聞く力がなければできません。普段の生活をしていたらお話しする機会がない方と関わるので、うまく話を聞き出すために事前に準備をしたり、日常的にアンテナを張っておく必要があります。

― 「聞く力」と言われると、ハードルが高く感じます・・・

和賀編集長:そうですよね。そこは経験の部分も大きいですし、みなさん勉強しながら身につけるスキルだと思います。

「雑誌の良さ」とは?

社内で行うブランディング研修の講師は「ブランド・マネージャー認定協会1級、2級、トレーナー資格」を持つ北嶋社長が担当する

北嶋社長:雑誌の良さといえば、人を動かすことができること。「これがあれば生活が楽しくなりそうだよね」というコンテンツを紹介するのが雑誌です。だから、「みんなこの良さ気づいてないでしょ?」というコンテンツをもっと紹介していきたいですね。インターネットと違って、雑誌は最初に見た時、興味が持てなかったものが後で見たら自分に必要だった情報だった!ということがあり得ます。そこから新しい出会いが始まったり・・・。雑誌の良いところって、そこだと思います。

和賀編集長:興味があって手に取ったけど、興味のない”雑なもの”が入っているのが雑誌です。私たちは読者へ、きっかけを与えることができたらいいのかなと思っています!

公式HPでは過去に発行された『あきたタウン情報』のバックナンバーを確認することができます。

― 『あきたタウン情報』の今後のビジョンは?

北嶋社長:今後は、「収益をどのようにして上げていくか」という部分が重要だと思っています。例えば、サブスクリプション(定期購読)にするとか。グループ会社の住宅流通センターと連携した企画や事業も、積極的に試していきたいです。

和賀編集長:雑誌はみなさんの興味や関心を広げる上でも、なくしちゃいけないものだと思います。そして私たちは、たくさんの情報を持っている会社です。35年にわたり培った情報を生かし、どうアウトプットしていくかという部分が今後のポイントかなと思います。

― 会社としての今後のビジョンは?

北嶋社長:やっぱりグループ会社(住宅流通センター)と一緒に企画をやりたいです。あとは、就職支援を強化していきたいと思っています。『COURSE 秋田』は高校生へ向けて作りましたが、次は「第二新卒」と言われる、20代に対するサポートも考えています。

― お忙しい中ありがとうございました!

【株式会社 あきたタウン情報】
《住所》 秋田県秋田市山王新町1-29
《TEL》018-838-1225
《HP》https://akita-townjoho.jp/

取材・文:じゃんご:https://dochaku.com/

■あきたタウン情報のホームページ

■秋田県の企業・就職情報ウェブサイト KocchAke!