「それ、秋田化学工業ならできますよ」めっき加工・表面処理のプロフェッショナル

 

今回は、にかほ市にある秋田化学工業を訪問しました!「秋田化学工業ってどんな会社?」といった単純な疑問から、会社のこだわり将来のビジョンなどを丹野恭行社長と、製造1課 佐々木博俊課長からお話を伺いました。

めっき加工・表面処理をする会社です

秋田化学工業は、様々な金属製品のめっき加工・表面処理を専門とする会社で、例えばスマホの画面を作るための装置などの「加工」や「処理」を手掛けています。

同社の電解研磨専用工場では医療や真空装置部品などに必要な精密部品を化学的に研磨することが可能で、最大10トンと国内最大級の大型製品の研磨処理が可能です。従来の物理的研磨より表面が滑らかで、不純物の付着を抑制することが可能なため、あらゆる分野から受注を受けています。

2019年9月からは、県内初となる防さび電着塗装設備を有する横手工場が完成し、自動車関連産業へ本格参入しました。

「どのような仕事をしているのか説明するのが難しいので、Aターンや県内外の就職希望者にはぜひ一度、見学に来て欲しい」と代表の丹野恭行社長

同社は加工に携わる社員に対しての資格取得を推奨するのは勿論のこと、営業職や事務職にもめっき加工に関わる資格取得を奨めており、実際に多くの社員が国家資格を有しています。社員全員が仕事内容を理解することで、社内・お客様とのやりとりを円滑に進めることができるため、資格取得を推奨しているとのことでした。

さらに同社は県内唯一の「めっき技能検定」試験の会場となっています。金属の表面処理を学びたいと考えている学生や企業にとって「学びの場」となっているのです。

それ、秋田化学工業ならできますよ!

他社で断られためっき処理でも「どうすればできるのか」を考え、難易度が高い受注にも対応できるのが同社の強み。リーマンショックで受注が減少した時に、「どんな依頼でも断らずチャレンジしてみる」という社風が生まれたとのこと。

こうした社風により、年々作業員の技術力が向上しています。次第に難易度の高い受注にも対応することができるようになり、近年では口コミで技術力の高さが広まり、東日本を中心に受注が増え、毎月300社以上と取引しています。めっき加工は企業のみならず、工業系の大学国立の産業技術総合研究所などからも依頼されています。

断らず、臨機応変に仕事に取り組むことで社員のスキルアップにつながり、会社の成長にもつながります」と丹野社長。同社は現在、新素材(特殊金属)のめっき処理の研究・開発を進めており、さらなる事業拡大に取り組んでいます。

「気遣い」はコミュニケーションから

製造1課の佐々木課長は、現場リーダーの一人として「作業員には楽しく仕事をしてもらいたい」と話されました。

製造1課 課長 佐々木博俊さん

楽しくかつ集中して仕事に取り組むことができるよう普段から作業員全員とあいさつを交わし、その日の体調などを確認してから仕事を振り分けるようにしています。こうした「気遣い」が、社員のモチベーションを高める秘訣だと思います。

実際に工場を案内していただいた際も、佐々木さんは作業員一人ひとりに声をかけていました。上司と部下、笑顔でやり取りしあう姿を見ていると、お互いをリスペクトする関係が確立されているように感じました。

佐々木さんは学生の頃、地元就職を考える中、社名の「化学」という”難しそうな文字”だけで秋田化学工業を敬遠していたと言います。しかし、実際に工場を見学したところ、イメージしていた暗い現場ではなく、明るくアットホームだったことに強い印象を受けたのとのこと。佐々木さんが感じたそんな現場の雰囲気は、今もなお継承されているようです。

同社では現在、ベトナム人の作業員8名が働いています。仕事熱心で、学ぶ姿勢を常に持っており、日本語で会話もでき、一緒に働く作業員とも打ち解けた関係を築いているのを感じました。

現在のところ、外国人は男性のみで、2020年もベトナム人を採用する予定です。製造業では人手不足が続くことが予想されるため、同社は社員の約10%を外国人にする体制作りを進めています。

現場で作業をしているチュオンさん(左)とユイさん(右)

募集している人材

同社は現在、「現場作業者」を募集しています。

仕事の内容は、主に無電解ニッケルめっき、電解研磨、アルマイト処理などの処理作業及び前作業、製品の梱包及び出荷作業です。めっき加工など、重量のあるものを扱う処理は基本的に男性が多く、製品の梱包や出荷作業には女性が多く配属されています。

どんな受注にもチャレンジするポリシーであることから、実力や経験の前に、まずはチャレンジ精神のあることが求められます。また、現場では指示されたことをしっかりとこなせる、統制のとれた動きができることが求められます。

春は観桜会、夏はバーベキュー、冬は忘年会と秋田化学工業は社内行事も盛りだくさん。しかし、今のところ秋には行事がないため新たな企画を検討中で、社員同士の親睦を深めることのできる機会をさらに増やしていきたいと考えているそうです!

同社はインターンシップの受入れを行っています。「見せることができる部分は少ないですが、現場の雰囲気は味わうことができますよ」と丹野社長。同社が気になった方、ぜひインターンとして現場の雰囲気を肌で感じてみることをお勧めします。佐々木さんのように、抱いているイメージとは少し違った秋田化学工業を体感できるかもしれません。

◆秋田化学工業の公式ホームページはこちら

◆秋田県就活情報サイト KocchAke!

取材・文:じゃんご https://dochaku.com/