1941年から秋田県の印刷業界を牽引してきた、秋田協同印刷。
今回のWE LOVE AKITA MAGAZINEでは、菅原金光(かねみつ)総務部長に会社の特徴や将来のビジョンを、制作部に所属するデザイナーの早坂真凜(まりん)さんには仕事内容について取材しました。
印刷だけじゃないんです!
― 会社の特徴を教えてください。
菅原さん:秋田協同印刷は2021年12月に80周年を迎えました。事業は印刷のみならず、製本、企画、デザイン、映像制作、ホームページ制作など多岐にわたります。若手の意見も積極的に聞き、経営に生かしているのが特徴です。例えばドローンの空撮やGoogleストリートビュー撮影・編集サービスは、若手から「こんな事業ができないか?」と意見があり取り掛かった事業です。
― 事業は印刷だけじゃないんですね。
菅原さん:そうですね。例えばドローン空撮には、工場の煙突の避雷針を調査してくれとか、秋田ノーザンハピネッツの試合後に交通量を調べてくれといった依頼があります。モーグルの世界大会が秋田で開催された時には滑走コースを撮影したこともありましたね。
― 映像分野に着手したきっかけは?
菅原さん:見やすく、わかりやすく作るのは印刷(制作)の基本です。そう考えると映像は媒体が変わるだけですし、もともとノウハウはあったんです。この先、紙媒体だけでは先細りしていくと予想しています。そういう中で、新しい分野に積極的にチャレンジしていることもこの会社の特徴です。
菅原さん:印刷業はパソコンやスマホの普及で、需要が落ち込んできています。廃業する業者もいますし、印刷機械を持たず営業のみをしている会社もいます。その中で私たちは新しい挑戦をしたり、印刷機械をコンスタントに更新して、エンドユーザーの要望にしっかりと応えられる体制をとっています。
無いものを形にする仕事
― どのような人材を求めていますか?
菅原さん:コミュニケーション能力がある方を求めています。「無いものを形にする」ことが、私たちの仕事です。エンドユーザーが最終的にどう感じるのか、というところを思い描いて形にする仕事なんです。クライアントの意図をくみ取って、それを表現できる人を採用したいと思っています。
営業で採用した方には「印刷料の積算」を学んでもらうのですが、先輩がマンツーマンで教える体制をとっています。主に印刷業務をするマシンオペレーターは、未経験の方でも大丈夫です。働いている方がほとんど秋田県在住なので、地元の方ならすぐになじめると思います。
私は、「社会人になれば勉強をしなくていい!」と思っていたので、高校を卒業してすぐに働き始めました。ですがどこの会社でも、学校とはまた違う勉強が待ってるんですよね。社会人でも学ぶ姿勢は大切です。それがあってコミュニケーション能力や伝える力などが伸びるのだと思っています。
若手社員インタビュー(デザイナー)
ここからは、入社2年目の早坂真凜さんにお話しを伺います!
― 入社したきっかけを教えてください。
早坂さん:専門学校で、「秋田協同印刷とポスター制作をする産学連携授業」があり、そこで初めて関わりを持ちました。その後、インターンシップを経験し、営業や撮影に同行する中で印象的だったのが、先輩が優しかったことでした。地元の秋田で働くなら、アットホームでいろんなクライアントと仕事ができるこの会社がいいと思って入社しました。
― 入社してからはどうでしたか?
早坂さん:「インターンシップの時だけ優しかったのならどうしよう…」と思っていたのですが、入社後もみなさんずっと優しかったです。制作部のほとんどは女性なので、とても働きやすいです。1年間の産休・育休を取得した先輩は、まわりのサポート受けて2か月ほどで従来の業務に復帰していたので、働きやすい職場だなと思っています。
※インターンシップについて
1日または2日のコースが選択でき、会社説明や工場見学、実際に製本や制作を体験できる内容となっている(お問い合わせはこちら)
― 入社後、どのような仕事を担当しましたか?
早坂さん:初めて担当したのは、大森山動物園(秋田市)のリーフレット表紙制作でした。コンペ形式だったので採用されるか不安でしたが、なんと私のデザインが通ったんです!入社して2ヵ月程度の出来事だったので、すごく嬉しかったです!
― それはモチベーションにつながりそうですね!
早坂さん:はい!仮に何度もコンペに挑戦して、どれもダメだったらずっと不安になってたと思います。
― 現在はどれくらいの仕事を担当していますか?
早坂さん:岩手県の椿の里マップという計16ページの冊子を一人で担当しています。(※) あとは毎月、定期的に発行するものを2件担当しています。一人で制作を任されることが多いですが、時間がかかりそうな仕事はチームリーダーが担当を割り振って進めていくケースもあります。
※新型コロナ流行の観点からイベントが中止になったため、併せて案件も中止となりました。
― 一人でデザインを担当する時、すごくプレッシャーがかかりそう・・・。
早坂さん:責任重大です。先輩はすごくできる方ばかりなので、私だけに任された時は「できるかな・・・」と不安になりますね。「完全におまかせです」と言われたときが特に苦労します・・・。ですが、常日頃から先輩たちからアドバイスを受けたり仕事ぶりを見て勉強できているので、最初の頃と比べると成長したと思います。
― 今後どのように成長したいですか?
早坂さん:作業のスピードがすごく遅いので、先輩のように効率よくできるようになりたいです。例えば私が一週間かかる仕事を、先輩は三日で済ませてしまいます。そこは経験の違いだと思うので、見習ってどんどん効率を上げていきたいと思っています。
新機材を導入し事業拡大
― 今後のビジョンを教えてください。
菅原さん:秋田に根差しながら「東北の会社で一番!」を目指していきたいと、社長がいつも口にしています。例えば、営業マン一人当たりの売り上げが東北で一番とか。あとは今後、東北では初と見られるレーザーカッターを導入し、新しい切り口で事業を伸ばしていきます。
菅原さん:紙媒体は尻すぼみですが、無くなることはありません。それはつまり、求められているということです。これからはクライアントにどうアピールして紙を利用していただくか、という部分を追求していく必要があると思っています。
― ありがとうございました!
【秋田協同印刷 株式会社】
《住所》 秋田県秋田市八橋南二丁目10-34
《TEL》018-823-7477
《HP》https://www.akyodo.co.jp/
取材・文:じゃんご:https://dochaku.com/
■秋田協同印刷のホームページ
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